静かな住宅街の中に一軒の花屋さんがあります。
表通りから少し奥に入れば、商業施設のない静かなエリア。落ち着いた雰囲気の中で営業する「はなみずき」には、オーナーである松島さんの明るくエネルギッシュな人柄に惹かれて色んな人が訪れます。18歳の頃から花業界一筋、国家資格も持つ花のスペシャリストの松島さん。生花店からキャリアをスタートし、ブライダルフラワーから仏花まで広く深く経験を積んだ後、5年前に「はなみずき」をオープンしました。
オープン当時のこだわりの中の一つが、↑↑↑こちらの店内の間仕切りの扉。このアンティーク建具を使うために、わざわざ床の高さを変えたのだそうです。雰囲気のある机や椅子、古材や六甲の間伐材使ったりとお店を作る時には、大変な思い入れがあり、結果として店内には厚みと落ち着きを感じます。「思い」が店内の空間に流れているのでしょうか。
現在「はなみずき」では、一人ひとりのお客様のTPOはもちろん、リクエストや好みなどを丁寧に聞き取り、オーダーメイドでお創りしたお花を提供しています（要予約）。また、それらを定期的にお渡し/お届けするサブスクサービスも展開。その思いは、お客様に定期的にお店に来ていただき顔をあわせる事で、お花を通じた「癒やし」の機会を提供することにあります。また、店頭でたくさんの花を販売（＝多くの在庫が必要）すると、どうしてもフラワーロス（廃棄）が発生してしまうので、それ無くしたいという思いもあるのだそうです。「お花の知識を活かしてできることは何でもやりたい。」という松島さん。
オーダーフラワーや装飾などに留まらず、これまでも色々なサービスを考案しています。その一つが企業向けの福利厚生のサービス「お花を送る」。このサービスは、ご家族の健康と幸せを祈念して、会社から従業員の奥さまの誕生日にお花を贈るというもの。女性社長のアイデアを松島さんが形にしました。
そして今注力しているは、「またあうひまで」というサービスだそうです。
大切な家族である動物が亡くなってしまった時に、すぐに火葬場には行かずに、しばらくは近くに置いて一緒に過ごし、丁寧にお見送りしたい。
そんな思いに応えた「またあうひまで」。
お花と棺を用意し、お見送りを行うことができるサービスです。
このサービスは、お花はもとより棺と祭壇にこだわりがあります。
以前愛犬の供養のためにお花を買いに来たお客様から、安置するのに適した入れ物の相談を受けたことが開発のきっかけだったそうです。
用意した棺と花を届けに行った際、お供え物が床に直接置かれていたのを見て、祭壇が必要だと感じたからでした。そうして思いついたのがフタが祭壇になる紙製の棺。
品の良い光沢の白い化粧箱は十分な深さがあり、たくさんのお花や生前好きだったものを入れてあげることができます。
フタを紙製の脚に乗せると簡易な祭壇に。さらにこのフタは最後のお見送りの際にそっと閉められるようにと、本体との間に少し隙間が設けられています。
棺には、なるべくその子のイメージに合わせたお花を選んで入れます。咲いているお花を入れることで華やかになり、また、お店にある花を最後まで使えることがフラワーロスの軽減にもつながります。
人にも動物にも植物にもやさしい。「またあうひまで」はそんなサービスです。
「花のことはやり切った」という松島さん、根底に流れるのは「お客様に喜んでもらいたい」という気持ち。そのことは花以外の活動にも通じます。
松島さんとおしゃべりすることで元気になるお客様が多く、話し込んでなかなか帰らないこともちらほら。話をするのは大切なこと。でも今の世の中は気軽に井戸端会議をするようなシーンが少ない。だから「はなみずき」を気軽に集っておしゃべりできるサロンのようにしたい。そんな構想もあるそうです。
以前はお店の奥のスペースをカフェにしていたこともありましたが、現在はこのスペースを松島さん自身がヒーリングや占いを行うサロンとして活用しています。
10月にはアーユルヴェーダやメヘンディなど、様々な体験ができるイベントも開催。人が集い癒される場所への道は、こういった活動からも開かれて行きます。
＂花にも人にも癒される＂
「はなみずき」は花屋さんという枠には納まらない、癒しの空間なのでした。
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店名：はなみずき
電話：0797-75-2377
所在地：〒665-0004 兵庫県宝塚市梅野町3-18 101
HP：https://hanamizuki-takarazuka.com/
instagram：https://instagram.com/hanamizuki0303
営業時間：10:00～18:00
定休日：不定休
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記事/写真 RL
