アラブ地域ではコーヒーにカルダモンを入れる文化があると知って以来、気になってはいましたが、カルダモンコーヒーを飲めるお店にはそう簡単に出会えません。
コーヒーカルチャーもスパイス料理も浸透した今、カルダモンコーヒーも気軽に飲める日が来たら楽しいですが、まだその気配はなさそうです。
そこで宝塚で飲めるお店がないか探してみたところ「ダルブッカ」さんにたどり着きました。
「カフェ ダルブッカ」
エキゾチックな響きですね。
お店があるのは手塚治虫記念館に程近い路地を入った落ち着いた場所。
この地でオーガニックやフェアトレードなどの素材にこだわって、20年以上異国料理を提供されています。
2階にあるお店へと向かう階段の脇にメニューが掲げられていたので、しばし眺めてから入店しました。
ドリンクメニューに”南インド式カルダモンコーヒー”とあります。
アラブではなくて南インド。アラブから周辺地域に伝播したのか、どのあたりまでこの文化が広がったのか、いろいろ想像しつつ階段を登って店内へ。
お店の中はアーシーで落ち着いた雰囲気。
様々な国の音楽が控えめに絶妙な音量で流れ、民族楽器の音も聞こえてきます。
ちなみに”ダルブッカ”とはアラブやトルコの音楽に用いられる打楽器で、名前の響きも気に入って店名にされたとのことです。
店主の土田さんは、海外旅行が好きであらゆる国を訪れた経験をお持ちです。
メニューも初めのうちは1国に絞らず色々な国の料理を提供されていましたが、現在は南インドを軸に、カレー・自家製スイーツ・ドリンクを提供されています。
北インドと比べて南インドは野菜を使った料理のバリエーションが豊富なのだそうです。
お米は滋賀県産有機日本米を5分つきで精米し、黒米と一緒に炊いているので栄養が豊富、カレーはこのお米に合うように調理されています。
今回は迷わずお目当てのカルダモンコーヒーを注文。
待つことしばし、やってきました。
この見た目とスパイスの香りはチャイを彷彿とさせます。
ひと口含むとカルダモンの香りとともに、深煎りコーヒーの香ばしさ、きび糖とミルクのまろやかで確かな甘さが広がります。
これは想像以上においしい。
チャイよりシンプルですが、なんとも印象的な味です。
例えばカフェラテにカルダモンを入れてもこの味は出せないでしょう。
作り方が気になり、土田さんに教えてもらいました。
アラブやトルコ、インドではコーヒーはドリップではなく煮出して抽出し、砂糖を入れて甘くするのが基本。そして南インド式はチャイと同じでミルクで煮出すのだそうです。
甘くすることでカルダモンの香りがより一層引き立つとのこと。
自分でも作ってみたくなりました。
こちらがコーヒーのメニュー。
スパイス無しの南インド式コーヒーもありますね。
インドではチャイを作る際にいろんなスパイスを入れますが、本来コーヒーにはスパイスを入れないとのこと。こちらのカルダモンコーヒーを飲む限り、とても相性がいいので、入れないのはもったいない気がします。
こちらは本日のメニュー。
カレー、美味しそうですね。
ダルブッカさんでは自家製スイーツも提供されています。
こちらもやさしい味で、スパイシーなヨギティーとの相性が抜群によかったです。
スパイスが好きな方や身体にやさしいごはんに興味がある方は、是非足を運んでみてください。
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店名:カフェ ダルブッカ
住所: 〒665-0844 兵庫県宝塚市武庫川町4−12
電話: 0797-87-5710
営業:11:30~20:00 (19:00ラストオーダー)
定休日:木曜日・金曜日(不定休あり)
WEBサイト:https://cafedarbukka.com/
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記事/写真 RL